SONY TCD-D8の修理2022年11月28日 22:47

SONY TCD-D8 基板
ソニーのポータブルDATレコーダー。
電源入れても「ギーコ、ギコ」とリセット?動作を繰り返すだけ。
小型であるが故にメカ的な故障が多い機種ですが、今回はメカではなく
電源回路の故障でした。

写真の赤枠の下にDC-DCコンバーター回路があるのですが、出力が変でした。
隣にあるコンデンサの液漏れが原因で、回路が壊れた様です。
この回路で、入力電源から4V と8V を作っています。
(ちなみに各端子、正常時の電圧を黄色で記しています)

調べてみると、DCコンバータ内のチップ・トランジスタ?らしき部品が
飛んでいました。この部品、ピン数は5pin、刻印は「101 7C」と詳細は不明。
通常のトランジスタは3pin(4pin)なので、特殊なICなのかも知れません。

という訳で、このコンバーター自体簡単には直せそうもないので、
代替で2つの電圧を作らなければなりません。4V だけなら容易ですが、
8V の昇圧が厄介。しかもこの小スペースに収めるのは至難の業です。

最悪、電池駆動を諦めて、そのスペースに収めるしか無さそうです。

SONY CDP-555ESJ修理2022年03月28日 22:50

CDP-555ESJ
古くなると色々と起こります。
このデッキ、トレーの開閉がうまく出来ず、ベルトかな?と思い交換しました。
しかし症状は直らず、よく見るとトレーが閉まってもモーターは回ったまま?
スイッチやセンサーの故障かと思いきや、またしてもコンデンサーが原因でした。

写真はドライブメカの下にあるサーボ系の基板。
コンデンサの液漏れで基板が腐食し、断線を引き起こしていました。
スルーホール(基板パターンの表裏が繋がる所)が錆びて真っ黒です。
矢印の辺りに数か所発生していました。

中央にあるのが液漏れを起こしていたコンデンサです。
メモリー用に、大容量(1F)コンデンサを積んでいました。
(この機種はディスクごとにタイトル入れたり、音量設定をメモリー出来ました)

この時代のメモリー(SRAM)はバックアップ用の電源が必要で、その為に大容量
コンデンサやニカド電池、リチウム電池などがよく使われていました。
これが厄介者で、古くなると液漏れを起こし周囲の部品を駄目にしてしまいます。

やはり、電池類には注意が必要です!

ちなみにトレー駆動用のベルトですが、メーカー物は特殊なサイズが多いです。
ソニー製品では大抵(φ40、1.6T)の物で賄えます(このサイズしか入手出来ない)

TOCの壊れたMD2015年02月20日 22:15

MDデッキ
先日、昔録音したMD(ミニディスク)を再生しようとしたら・・・
「TOC ERROR」となり再生出来なくなっていた! 他のデッキで試してみても
駄目で、中には「BLANK DISC」となってしまうデッキもある。
このディスク、何らかの原因でTOC情報が壊れてしまったようだ。
MDは録音すると曲数やタイトル、位置情報などをU-TOCと呼ばれる領域に記録
します。この情報が読み取れないと再生する事ができない。

何とかこのMDを再生出来ないものか・・・
エラーしたTOCを無視出来ないか。別のディスクのTOCを利用出来ないか。
そこで、ある方法を試す事にした。
言わばデッキを騙して中のディスクだけをすりかえる?という無謀な作戦。
それにはデッキの改造が必要だが、ちょうど実験機として相応しい?調子の
悪いデッキ(SONY MDS-503)が有ったので利用した。

上の写真の様に、ローディングメカを撤去、邪魔な磁気ヘッドも取り外し、
ディスクが入っている状態にする為、2箇所のスイッチをショートし、実験開始。
まず、適当な録音済みのディスクをセットし、TOCを読み込ます。
次に手動で(強引に)取り出し、エラーが出たディスクをセットする。
この状態で再生すると・・・
結果、MDの先頭(1曲目)からの再生に成功しました!

応急的ではあるが、何とか聴くことが出来た。
ただ、途中から途切れ途切れになる曲が出てきて完全には再生出来なかった。
当然の事ながら、TOC情報が違うので曲数やタイムはバラバラである。

頭から止めずにフル(80分59秒)録音したディスクを用意すれば、全領域の再生
が出来ると思いますが未確認です。
しかし、、、曲順を変えたディスクは、変える前の状態で再生されるだろうし、
削除した曲までもが再生されてしまう事でしょう。
試しに「ALL ERASE」したディスクを入れてみた。
再生出来てしまった!!

めでたし、めでたし!?