グラフィックLCD2024年02月18日 20:05

Graphic LCD
先日、秋月さんの2階で見付けた「グラフィックLCDパーツセット」なる物、
420円という処分価格で「部品取り?」と思いつつ購入。

液晶モジュールは SG12232C で122x32ドット、マイコンは PIC16F877A
当然、説明書など無しで、ネットで調べてみると2009年頃発売されていた
「グラフィックLCD組み込みキット」という物でした。
幸い説明書(回路図)はサイトに有りました(ソフトは無し!)
https://akizukidenshi.com/catalog/pages/kairo.aspx

電源を入れると映りました。マイコンはプログラム書き込み済みの様です。
(最初真っ白でしたが、半固定抵抗(輝度調整)を回したら映りました)
映ったと言っても真っ黒(全ドットが点いている)状態です。
これは、デモモードが動いている為で本来は画像が映る様です。

ジャンパーピンを外してデモモードを切ると、シリアル入力モードになります。
試しに適当な文字を送ると、四角が映りました。受信はしている様です。
でも、何を送っても四角…

詳しく調べたところ、基板上に実装されてるEEPROM(24LC256相当)にフォントや
グラフィックデータを書き込むのですが、これが出来ていない為に黒い四角が
表示されるという訳です。EEPROMが出荷状態(全データが FF)なので。
そこで、一旦マイコンを外し、外部からEEPROMにアクセスして適当なデータを
書き込み、再度確認したところ適当な文字(ドット)が現れました!
(EEPROMアドレス:#0100~ 8byte ・ASCIIコードに準じている?)

EEPROMにグラフィックデータをきちんと書き込めれば、このままでも使い道は
あるかも知れませんが、形式も開始アドレスも解りません。

PICマイコンを1からプログラミングした方が良さそうですね。

HDDの意外な故障原因2023年03月25日 23:08

HDDアーム
モーターは回転しているが「カラカラ」という音がしない?

ハードディスク(HDD)が故障すると色々な症状が出ますが、
今回の症状は明らかにヘッドが動いていない様子。
という事で、ケースを開けた状態で動作を確認してみました。
案の定、ヘッドが動いていませんでした。
ちょっと無謀ですが、起動中に指で押してみました。
すると、ヘッドが動き出しました。

写真はヘッドアームの駆動部分です。
○で囲った部分にストッパーが有ります。ヘッドが内側に戻る際
衝撃を抑えるための部品で、軟らかい素材で出来ているのですが
軟らかいどころか劣化でべとつき、アームがくっ付いてヘッドが
動かなかった様です。応急処置として、ストッパーとアームとの
間に紙を挟んで、くっ付かない様にしました。

後は元通り組み立てるだけですが、これが大変でした。
磁石板?を戻す際、ヘッドが動いてしまった事です。
ヘッドはディスクが停止している時に動かすと、ダメージを
与えてしまうからです。幸い、ヘッドは無事でした。
とりあえず、大事なデータは取り出せたので一安心です。

HDDは、古くなると読み出せなくなったりします。
大切なデータはバックアップを取りましょう。

ゲーム基板の修理12023年01月29日 19:38

ゲーム基板
以前ゲーム基板(ワールドインベーダー)の記事を書きましたが
またまた壊れてしまいました。電源入れると画面は縞模様に!
今度は何処が壊れたのか?
ROM周辺とCPUは前回確認しましたが、問題ない様です。
残るは個々のロジックICやSRAM・DRAMとなりますが、数が多い!

信号を片っ端から調べ、ようやく異常な箇所を発見。
この基板、74LS138を使ってROMやRAMのアドレスを割り当てている
のですが、その出力の1つが常時"Lo" になっていました。
信号波形を見ると、非常に不安定です。
そこでこのICを交換したところ、無事に起動しました。

当初、先にあるSRAM uPD2114 を疑いましたが壊れていませんでした。
貴重なSRAMが無事で、安心しました。

壊れた原因は解りませんが、やはり経年変化でしょうか?
前にも同じボード上の、IC 7474 が壊れた事がありました。

何でもそうですが、時の流れには逆らえない。
電子部品も例外なく「劣化する」という事ですね。
悲しいですが。。

SONY TCD-D8の修理2022年11月28日 22:47

SONY TCD-D8 基板
ソニーのポータブルDATレコーダー。
電源入れても「ギーコ、ギコ」とリセット?動作を繰り返すだけ。
小型であるが故にメカ的な故障が多い機種ですが、今回はメカではなく
電源回路の故障でした。

写真の赤枠の下にDC-DCコンバーター回路があるのですが、出力が変でした。
隣にあるコンデンサの液漏れが原因で、回路が壊れた様です。
この回路で、入力電源から4V と8V を作っています。
(ちなみに各端子、正常時の電圧を黄色で記しています)

調べてみると、DCコンバータ内のチップ・トランジスタ?らしき部品が
飛んでいました。この部品、ピン数は5pin、刻印は「101 7C」と詳細は不明。
通常のトランジスタは3pin(4pin)なので、特殊なICなのかも知れません。

という訳で、このコンバーター自体簡単には直せそうもないので、
代替で2つの電圧を作らなければなりません。4V だけなら容易ですが、
8V の昇圧が厄介。しかもこの小スペースに収めるのは至難の業です。

最悪、電池駆動を諦めて、そのスペースに収めるしか無さそうです。

SONY CDP-555ESJ修理2022年03月28日 22:50

CDP-555ESJ
古くなると色々と起こります。
このデッキ、トレーの開閉がうまく出来ず、ベルトかな?と思い交換しました。
しかし症状は直らず、よく見るとトレーが閉まってもモーターは回ったまま?
スイッチやセンサーの故障かと思いきや、またしてもコンデンサーが原因でした。

写真はドライブメカの下にあるサーボ系の基板。
コンデンサの液漏れで基板が腐食し、断線を引き起こしていました。
スルーホール(基板パターンの表裏が繋がる所)が錆びて真っ黒です。
矢印の辺りに数か所発生していました。

中央にあるのが液漏れを起こしていたコンデンサです。
メモリー用に、大容量(1F)コンデンサを積んでいました。
(この機種はディスクごとにタイトル入れたり、音量設定をメモリー出来ました)

この時代のメモリー(SRAM)はバックアップ用の電源が必要で、その為に大容量
コンデンサやニカド電池、リチウム電池などがよく使われていました。
これが厄介者で、古くなると液漏れを起こし周囲の部品を駄目にしてしまいます。

やはり、電池類には注意が必要です!

ちなみにトレー駆動用のベルトですが、メーカー物は特殊なサイズが多いです。
ソニー製品では大抵(φ40、1.6T)の物で賄えます(このサイズしか入手出来ない)